ちいきの木の家具製作所 丈哉です
私たちは亀山市加太に製材工場を構え、丸太の製材、加工、家具製作まで行っています。
加太は山の中の集落です。
360度山が見渡せます。
地元の山から木材を出して使いたい。
今は林道が整備されておらずなかなか出材は難しいと話は聞いています。
でも何とかならないか。。
私は地元の山に入っている方に直接話を聞こうと加太に拠点を置く「安田木材」さんを訪ねました。
安田木材さんは、実際に山に入って間伐作業などを行っています。
私からすると今の加太の山の現状をその目で見ている、とても貴重な方たちです。
安田社長(やすださん)は、昔からとても気さくに話しかけてくれて私にとっても本当にありがたい地元の大先輩です。
たくさんお話を聞きましたが、特に印象に残った話がありました。
「タケヤ知ってるか。杉、ヒノキは間伐していかないと細くやせ細って伸び、必ず倒れる。そして倒れると大きな穴が開く。地盤は緩み、山の内部のそこかしこで土砂崩れが起きている。そしてそれは自然のダムとなり、大雨が降ると一気に流れてしまう可能性がある。今見渡せるこの加太の山は、放っておくと400年後すべて広葉樹に変わっているだろう。加太は俺たちが山に入っている。今見渡せる山の1週目を終えて、2週目に入っている。だからまだ重機で木も出せるように考えながら進めているが、人の入っていない地域の山はそれはもうジャングルのようでただただ奥の方は木が倒れて危険な状態になっている。人が入らなければどうしようもないが、今はまさにそんな状態だよ」
安田さんのところに行ったのは、実はひと月くらい前です。
「放っておくと400年後にはすべて広葉樹になっている」
この言葉が頭から離れません。
山の木を使い、どのような森林をイメージしていくのかが重要だと強く感じていました。
この現状をふまえて、何が優先されるのか。
地域材を使い、山の価値を上げる。
間に合うのか。
私はまずはやれることをやるしかありませんが、この現状を伝えていくことも極めて重要だと感じています。
本当の山のことをたくさんの方に知ってもらいたいです。
私はそれらをふまえて、何を優先してすべきかを考え続けます。
林業従事者が圧倒的に少ないのが今の現状です。