前回からの「一緒に歩こうプロジェクト」。プロジェクトと勝手に名付けたお手伝いを紹介します、林です。
さてさて市内の子ども園からの依頼で、先天的な理由から自力歩行が難しい園児が少しでも歩くことができるように歩行補助器の製作をすることになりましたが、
いかんせん、そのような歩行器なるものを作るのはまったく初めての作業で、手探りで始まりました。
園からの要望は、押し車のような形がよく、使用する彼は金属音が好きなので何か音が出る仕組みにできないか?ということて、市販のカタカタ押し車の形をベースに考えることに。
使う彼の身長、付き添って歩く先生方の身長、後ろから先生が一緒に押し車を押す(というより、先生はセーブしながら歩く)ので、先生がしんどい体勢にならない配慮も必要です。
まずはベストな高さを探るために簡易な試作品が作られました。こちらを製作担当したのは福ちゃんこと、福永くん。
そして林が試作品を持って園へ。
またまたニコニコで迎えてくれた彼にさっそくチャレンジしてもらいました!
おおおおぉぉぉぉぉ〜〜〜〜!
じょ、上手に押せてる〜〜〜!
私達が考えた彼の持ち手の高さは約50センチだったのですが、手指にもあまり筋力がないため、持ちやすい位置はもっと上だということがわかりました。
やってみないとわからないもんです。
既存の歩行器は嫌がって使わなかったと聞いていたので、こちらもノーサンキューだったらどうしようかと心配しましたが、先生達に促されて何度も何度も歩く彼に『歩く』という少し先の未来が見えたような気がしました。
そして本当に『この子と一緒に歩けたら、親御さんもどんなにか嬉しいだろうな』と思ったのです。
親子で並んで歩くこと、当たり前のようで今の彼は難しい。抱っこも、きっとずっとはできません。歩くための第一歩が始まりました。
地域のことは地域で取り組む、これは私達三栄林産が掲げる3つの企業理念のうちのひとつ『地域と共に』です。
会社に戻り諸々を報告すると、すぐに「これはうちからの寄贈にしよう!」という話がまとまりました。
試作を経て、改良点はたくさんあったのでこれをひとつひとつクリアしていくことになります。
私にもニコニコしながらぎゅ〜と抱きついてきてくれる彼、Rくんに元気をもらい、会社に先生方の気持ちを持ち帰りました。
少し時間かかりますが、待っててねー!