坂です。
木材の品質を語るうえで、製材技術と並んで重要なのが乾燥技術です。
どれほど良い原木を仕入れても、乾燥工程が不適切であれば、割れや狂いが生じ、木の魅力を十分に引き出すことはできません。
三重の木(杉・桧)は香りや色つやの良さでも評価されていますが、その良さを残しながら使いやすい材に仕上げるには、樹種や断面寸法、用途に応じた乾燥の見極めが欠かせないのです。
一般に、天然乾燥は木本来の香りや色味を残しやすい一方で、時間がかかり、表面割れの管理が課題になります。
対して人工乾燥は、短期間で含水率を整えやすく、寸法の安定性を確保しやすい方法ですが、高温で乾燥し過ぎると、香りや材色を損なったり、ひどい場合には内部割れの原因になったりすることもあります。
つまり乾燥とは、単に水分を抜く工程ではなく、品質と効率の最適点を探る技術なのです。
三栄林産が三重の木(杉・桧)を長年扱う中で蓄積してきたのは、まさにこの“乾燥の勘所”ではないでしょうか。住宅用材では寸法安定性が重要ですし、家具や造作材では見た目や香りも無視できません。どこまで水分を落とすのか、どの用途にどう仕上げるのか。その判断の積み重ねが、製材所としての信頼なのだと思います。
また、国産広葉樹では、この乾燥技術の重要性がさらに高まります。
広葉樹は針葉樹に比べて材の密度が高く、乾燥時の割れや反り、ねじれへの配慮がより求められます。
だからこそ、乾燥を含めた品質設計まで視野に入れて製材することが価値になります。
三栄林産では、できる限り木の素材が持つ性能(香り、色つや)を残したいので、中温乾燥か天然乾燥またはその双方で木材管理を行っています。
木が持つ”個体差”という個性をこれまでの経験を活かして、製材しています。