坂です。
先日、みえ健康省エネシンポジウム2017に参加し、
三重健康省エネ住宅推進協議会として、閉会の挨拶をさせていただきました。
基調講演をしていただきました慶應義塾大学の伊加賀先生のお話によると、
三重県は全国でも冬季の死亡率が高い県だそうです。
三重県だけでなく温暖な県ほど死亡率が高いという事実があります。
北海道を始めとする寒い県では、住まいの断熱性能が高く、冬の暮らし方に慣れている、
しかし、温暖な県では、今まで住まいの断熱性能を軽視しできた為、
家内での温度差が大きく、ヒートショックを起こしてしまう事故が多いということです。
三重県民として、住まいの携わる仕事をしている者としては、本当にショッキングな内容です。
実は、この対応策を考え、現状を改善していく動きはすでに三重県で起こっており、
行政である三重県、医師、三重大学、地元建築業者などがタッグを組んで
三重フォーラムという組織が作られています。
健康省エネな住まいは、既に国や県の重要課題になっているのです。
国や県の重要課題と言えば、もう一つ重要な事項があります。
それは、山です。
今回のシンポジウムのパネルディスカッションでも熊野市の野地木材工業さんからこのようなプレゼンがありました。
日本の森の価値について。
日本の森には水源の寛容、土砂災害防止、地球環境保全、公衆の保険など
無くなってからわかる価値が702、638億円あるそうです。
恐ろしいのは、無くなってからでないとわからない価値ということです。
森林環境は長い年月をかけて、つくられてきたものだけに、早くその価値に気づき、対策をしないといけません。
私たちの時代に、少なくともその道筋をつけないと、この価値は無くなる方向へ進んでしまうかもしれません。
今回のシンポジウム、健康省エネな住まい、
そして日本の山の現状と、自分自身にとっても再考させられる良い機会となりました。