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ひとつ、ひとつに意味があります

寝ちがえました、谷本です。

 

今回は、私の好きな建築パーツのひとつ

「巾木」(はばき)のお話。

巾木と聞いて、すぐにピンときますか?

そもそも、巾木を気にしながら生活している人は少ないと思います。

簡単にご説明しますと、壁と床の仕上げを見切るための部材なのですが、木はもちろん、塩ビ製のソフト巾木、既製品の建材巾木・・・といった具合に素材は本当に様々です。

ノッティーでは、巾木も杉の無垢材が標準仕様です。

この矢印がさしている部分が巾木です。

 

巾木は、仕上げを見切るだけでなく、掃除機のヘッドが当たるところから壁が傷つかないように守ったりという実用的な機能もありますが、巾木のデザインがインテリアの重要な要素にもなることはあまり知られていないのではないでしょうか?

どのような効果があるのかを知っていただくと、より建築を楽しんでいただけると思います。

例えば、巾木を床の色に合わせるのか、壁の色に合わせるのか、だけでも大きく空間の印象が変わります。

 

ノッティーでは巾木の他に、天井と壁を見切る「廻縁」、窓周りと壁を見切る「窓枠」すべてが杉の無垢材を標準仕様としています。これは、床材が杉の無垢材なので、素材を合わせて空間に馴染むようにする効果があります。

 

ノッティーの実例でご説明すると

↓↓床の杉と壁の仕上げを邪魔することなく、すっと馴染ませる。

主張しすぎることなく、存在していると思いませんか?

 

そしてここからは、ノッティーの実例の中でも特に巾木にこだわった例です。

↓↓壁と同化させる

壁の淡いグレーと同色で塗装しています。また、巾木の高さをあげ、同色ではあるけれども装飾的なデザインを足すことで、デコラティブな上品さは出るようにデザインしました。完全オリジナル巾木として製作しました。

 

↓↓巾木の存在を消す

少し特殊ではありますが、アルミ製のアングルをつかって、壁と床の接点を浮かせて巾木の存在を消すこともあります。

もう少し視線を上げてみると

床と壁の取り合いに影ができて、ここに「軽やかさ」が生まれます。本来の役目である、壁を守ったり、床との見切りという点では「巾木」と呼ぶには矛盾も感じるかもしれませんが・・・個人的はこれは本当にタイプな巾木です♪

空間をどう魅せたいか突き詰めると、巾木ひとつとっても、すべてに意味があって選んでいます。

もちろん、巾木にまでこだわると予算が上がったりするので、コストバランスとの調整が必要ですが・・・笑

 

とことん、細部までぬかりなく、密かに「巾木フェチ」な方に出会えるのを楽しみにしている私です。

全体を見て、パーツを見て、また全体を見て・・・この繰り返し作業で、素敵でかつ、居心地がいい空間をご提案できればと思っています。

 

たまに、この「好きなパーツ紹介」をシリーズ化してもいいですかね?笑

誰が興味あるのよ~って言われるかもしれませんが、密かにいてくれるであろうパーツファンの方にお届けします。

 

 

木をたのしむていねいな暮らし

ノッティーハウスリビング