2025年の省エネ義務化！亀山市の家づくりは何が変わる？

これまでも一部の住宅関係者の間では重要視されてきた住宅の省エネ化ですが、2025年（令和７年）4月の法改正により、今後はすべての新築住宅に対し省エネ基準への適合が義務付けられることになりました。
これから家づくりを始める方には、この法改正がどのように影響するのでしょうか？

2025年4月に義務化された省エネ基準

2050年カーボンニュートラルに向けて省エネ住宅が推進されるなか、2021年（令和3年）には希望する施主に対して建築士が建物の省エネ性能について説明する『省エネ説明義務』が制度化されました。
しかし、今年度からは説明の有無にかかわらず、省エネ基準を満たさない住宅は着工自体ができなくなります。
省エネ基準の適合義務化によって、従来の住宅とどこが変わるのか。もう少し詳しく見ていきましょう。

参考：国土交通省『省エネ基準適合義務化』

外皮性能

外皮性能とは、外壁や窓、床、屋根、天井といった建物外周部の断熱性や気密性、遮音性、耐久性を数値で表したもの。外皮性能を示す指標には『外皮平均熱貫流率（UA値）』と『冷房期の平均日射熱取得率（ηAC値）』があり、地域区分と断熱等級によって必要な数値が異なります。

 

今回の省エネ基準適合義務化によって2022年（令和4年）3月までは最高等級だった等級4が実質的には最低等級となり、それを満たさない住宅は着工自体ができません。
さらに2030年までには、国の基準がZEH水準である等級5に引き上げられる見込みです。

一次エネルギー消費量

一次エネルギー消費量とは、建築物や住宅で利用するエネルギーの総量を熱量に換算した値のこと。使用するエネルギーから生み出したエネルギーを差し引いたものが、一次エネルギー消費量という考え方になります。

出典：国土交通省『ラベル項目の解説』

 

一次エネルギー消費量も断熱等級と同じように等級分けされており、その指標となるのが『BEI（Building Energy Index）』という数値です。
“設計一次エネルギー消費量 ÷ 基準一次エネルギー消費量”の計算式で求められ、こちらも等級によって必要な数値が異なります。

等級	BEI
等級6（ZEH基準）	0.8以下
等級5（誘導基準）	0.9以下
等級4（省エネ基準）	1.0以下
等級3（既存住宅のみ）	1.1以下

参考：国土交通省『住宅性能表示制度の省エネ上位等級の創設』

省エネ基準適合義務化によって、一次エネルギー消費量等級4以上の性能が必要になりましたが、断熱等級と同様に2030年までにはZEH水準の等級5に引き上げられる見込みです。

注文住宅における省エネ基準適合義務化の影響

おそらく、多くの方が省エネ基準への適合義務化で不安を感じるのは、“これからの家づくりにどう影響するのか”という部分ではないでしょうか。具体的には、以下のような変化が考えられます。

建築費用が高くなる？

省エネ基準への適合義務化によって住宅性能の最低ラインが上がったため、それらを満たすには高性能な建材や設備の使用が必須となります。当然ながら、従来の住宅よりも建築費用は高くなります。
しかし、何年も前からすでに省エネ住宅を標準仕様としている住宅会社も少なくないため、義務化によって著しく価格が上がることを心配する必要はありません。むしろ光熱費を抑えられる省エネ住宅は、長い目でみれば“コストパフォーマンスがよい”とも言えるでしょう。

工期が延びる可能性がある

新築住宅を着工する前には、現行の建築基準法や条例に適合しているかを審査する『建築確認』を受ける必要があります。これまでも行われていた手続きではありますが、今回の法改正によって省エネ基準への適合判定の項目が新たに加わったため、着工許可が出るまでに時間がかかる可能性も。
お子さんの入学や賃貸物件の更新時期の関係などで希望の入居時期が決まっている方は、余裕をもって家づくりを始めましょう。土地探しからのスタートであれば、1年〜1年半くらい前から計画を進めることをおすすめします。

暮らしが快適になる

「基準が引き上げられた」と聞くとマイナスなイメージを抱く人もいるかもしれませんが、これは決してネガティブな改正ではありません。省エネ基準を満たした住宅は一定の断熱性と気密性が確保されているため、ただ光熱費を抑えられるだけではなく、これまでとは段違いの快適さの中で暮らすことができます。
冬場に起こりやすいヒートショックや夏の熱中症のように、寒さ・暑さが原因で起こる自宅内での健康被害を防止できるというメリットも。

これからの注文住宅はZEH水準以上がおすすめ

省エネ基準の適合義務化によって、断熱等級4、一次エネルギー消費量等級4以上の確保が必要になりました。しかし、これから注文住宅を建てるのなら、快適性や光熱費などを考えてZEH水準以上の性能を備えておくことをおすすめします。建築費は省エネ基準で建てた家よりも多少は高くなりますが、快適性はより高くなりますし、大幅な光熱費の削減にもつながります。
ノッティーハウスリビングでは、ZEH基準よりもさらに高い断熱等級5（HEAT20 G1以上）を標準仕様としており、長期優良住宅認定の取得が可能です。

まとめ

省エネ基準への適合義務化は、2050年カーボンニュートラルを実現するためだけではなく、日々の暮らしをより快適なものにするためにも有意義な改正であると言えます。だから、義務化が決まったからといってマイホーム計画で二の足を踏む必要はありません。

省エネ性が高い住宅は光熱費を抑えられるだけではなく、家族が快適で安心かつ安全に暮らせる非常にコストパフォーマンスのよい選択肢です。
亀山市内で省エネ住宅を建てたいとお考えの方は、ぜひノッティーハウスリビングにご相談ください。