注文住宅で重要な断熱性能。UA値と断熱等級とは？

住宅を新築するうえで、今や当たり前になっている高断熱住宅。
しかし「断熱性能って、そもそも何なんだろう？」「断熱性の高い低いは、どうやって決まるの？」と、ふと疑問に思ったこともあるのではないでしょうか。
注文住宅を建てる前に、断熱性能の基礎知識を頭に入れておきましょう。

そもそも『断熱性能』とは？

断熱性能とは、“熱の出入りをコントロールする性能”のこと。
断熱材や断熱性の高いサッシ、ドアなどを使用して、家の中から外へ、外から中へと熱が移動するのを遮断します。冬にダウンジャケットを着ると体温が外へ逃げにくくなると同時に、外気の冷たさも感じにくくなりますよね。これと同じ仕組みです。

だから断熱性能が高い家ほど、室内の温度を一定に保ちやすく、寒い冬や暑い夏でも快適に過ごせます。

注文住宅で断熱性能を示す指標

家がどのくらいの断熱性能を持つのかは、建物からの“熱の逃げやすさ”と建物への“日射熱の入りやすさ”の2つの観点から測り、『UA値（外皮平均熱貫流率）』という数値によって示されます。そしてその数値をもとに『断熱等級（断熱等性能等級）』が決まります。

断熱性能を数値化した『UA値』

『UA値』は、住宅内部からの熱の逃げやすさを示す数値です。
“逃げやすさ”を表しているので、数値が小さいほど熱が逃げにくく、高い断熱性能があることを意味します。

断熱性能の指標となる『断熱等級』

UA値を基準に決まる断熱性能の指標が、『断熱等級』です。
等級は1から7まであり、数字が大きくなるほど高い断熱性能を持ちます。同じ国内であっても気候は地域によって異なるため、断熱等級を決めるUA値の基準は8つに区分されています。

たとえば北海道のように冬厳しい寒さが続く地域は、基準がもっとも厳しい地域区分1または2に。一方で比較的温暖な亀山市は、寒冷地と比べると基準が緩い地域区分6（一部地域は5）に該当します。

 

断熱等級は7段階に分かれてはいますが、2025年（令和7年）4月の『省エネ基準適合義務化』によって、すべての新築住宅で等級4以上（UA値：0.87W/㎡K）の断熱性能が求められるようになりました。高い基準を求められているように思えますが、何年も前からすでに省エネ基準以上をを標準仕様にしている会社も少なくないので、それほど心配する必要はありません。

実際にノッティーハウスリビングでは、等級5を上回る『HEAT20』のG1レベルを基本的な水準としており、等級6と同等の断熱性能をもつ『HEAT20』のG2レベルを推奨基準としています。

【HEAT20とは？】
国の省エネ基準を上回る、民間の省エネ基準として策定された断熱性能基準のこと。G1、G2、G3の3段階に分かれており、数字が上がるほど断熱性能が高いことを意味します。
地域区分6に該当する亀山市なら、G1グレードでUA値0.56W/㎡K、G2グレードで0.46W/㎡K、最も高いG3グレードは0.26W/㎡Kが基準です。

亀山市で断熱性能が高い家を建てるメリット

高断熱住宅は、住む人にとって次のようなメリットがあります。

1年中快適に過ごせる

断熱性能が高い家は外気温の影響を受けにくく、年間を通じて快適な室内環境を保ちやすくなります。亀山市は比較的温暖な地域ではありますが、内陸性気候をもつため、冬は放射冷却によって朝晩の冷え込みが厳しく、夏は35℃を超えるような猛暑日になることも少なくありません。このように季節による温度差が大きい地域だからこそ、住宅の断熱性能を高めて室内環境を一定に保つことが重要です。

光熱費を抑えられる

高い断熱性能をもつ家は、外気の影響を受けにくいのに加えて、室内の空気が逃げにくくなります。
夏は暑気の侵入を防げ、冬は暖房で暖められた室内の空気を外へ逃がさないので、冷暖房効率がUP。さらに外部との温度差が小さくなることで消費エネルギー量も少なくなり、結果的に光熱費を削減できます。

健康的に暮らせる

室内外の温度差が大きい家は、急激な温度変化によって血圧が大きく上下して失神や心疾患などを引き起こす、『ヒートショック』のリスクが高まります。とくに体温調節機能が低下している高齢者は、重篤な症状が出てしまうことも少なくありません。
住宅の断熱性能を高めておけば、このような家庭内で起こる健康被害を防ぎ、健康寿命を延ばすことにもつながります。

まとめ

住宅の断熱性能は、暮らしの快適さや光熱費、健康面などにかかわる重要な部分です。
省エネ基準による最低ラインは決まっていますが、標準仕様は住宅会社によって変わってくるので、その部分もよく確認を。どこまで断熱性能を高められるのかも、住宅会社選びの指標にもなります。

ノッティーハウスリビングでは、等級5を上回る『HEAT20』のG1レベルを基本的な水準としており、等級6と同等の断熱性能をもつ『HEAT20』のG2レベルを推奨基準としています。
お客さまの希望や敷地の立地条件、予算などのバランスを見ながら、どこまで断熱性能をあげるかのアドバイスもいたしますので、高断熱住宅をご希望の方は、まずはご相談ください。